「第10回 資源・素材学会東北支部若手の会」 会長 渡邉 則昭(東北大学大学院環境科学研究科) 実行委員 里見 知昭(東北大学大学院環境科学研究科) 中村 謙吾(東北大学大学院環境科学研究科)
1.概要 【期日】平成29年度10月22日(日)・23日(月) 【会場】秋保温泉 華の湯 (宮城県仙台市太白区秋保町湯元字除33−1) 【参加者数】50名 (大学教員:8名、社会人:5名、大学院生:29名、学部生:8名) 2.実施内容 1) 招待講演会 招待講演会では,平成29年度資源・素材学会東北支部春季大会でポスター賞・金賞を受賞した東北大学大学院環境科学研究科・修士2年の仲本龍一郎さん,三菱マテリアル株式会社エネルギー事業部地熱・電力部の沼倉達矢さん(若手技術者),一般財団法人総合科学研究機構中性子科学センター研究開発部の阿部淳さん(若手研究者)の3名にご講演いただきました。 仲本龍一郎さんには,『機能性ナノ材料の低環境負荷合成~研究室の活動と私の研究~』という題目で,所属研究室の研究内容紹介,現在の修士課程での研究成果および博士課程進学後の研究計画や意気込みをお話していただきました。社会人2年目の沼倉達矢さんには,『私のプロフィール』という題目で,東北大学大学院環境科学研究科に在籍中の研究内容や,入社してからこれまでの業務内容,経験や学んだこと,そして将来の目標などを熱く語っていただきました。若手研究者の阿部淳さんには,『中性子の性質とその利用』という題目で,中性子の性質や実験施設 (J‐PARC),そして中性子回折法を用いた岩石材料のひずみ解析について,たいへん興味深い勉強になるお話をしていただきました。 今回の3件のご講演は,参加学生にとって,進学や就職を考える際にたいへん参考になるとともに良い刺激になったご講演だったのではないかと思います。 2) ポスターセッション(発表件数:36件) 毎年白熱した議論が繰り広げられるポスターセッションでは,ポスター発表学生を3つのグループに分け,各グループがそれぞれのコアタイムで発表する形式で行われました。ポスター件数が多く,会場はやや窮屈でしたが,夕食の前後にポスターセッションを設けて,これまでよりも長時間にわたってポスターの前で熱い議論が展開され,大盛況のポスターセッションとなりました。多種多様な研究内容に関するポスター発表の中から参加者全員の投票により以下の5名がポスター賞を受賞いたしました。 金賞 発表者 :菅原智裕(岩手大学大学院総合科学研究科,修士1年) 発表題目 :スルファミン酸系電解液を用いた低品位銅の電解精製 銀賞 発表者 :伊東玄樹(東北大学大学院環境科学研究科,修士2年) 発表題目 :土壌からの1,4-ジオキサンの気固分離と健康リスク評価 銅賞 発表者 :乙黒将史(秋田大学大学院理工学研究科,修士1年) 発表題目 :高ヒ素含有銅精鉱への高温高圧浸出法の適用と浸出剤の影響 銅賞 発表者 :松島昂汰(東北大学大学院環境科学研究科,修士1年) 発表題目 :造粒物を用いた繊維質固化処理土の強度特性に関する研究 銅賞 発表者 :間宮一誠(東北大学工学部機械知能・航空工学科,学部4年) 発表題目 :単層カーボンナノチューブの新規フッ素化手法の提案 3) 仙台ものづくり見学会 ニッカウヰスキー宮城峡蒸溜所を見学しました。緑豊かな自然景観をそのまま活かした工場内で,蒸溜棟やキルン塔,赤煉瓦の貯蔵庫を見学するとともに,ウイスキーの製造工程やニッカウヰスキーの歴史を学びました。強い信念をもち自然とともに歩むものづくりの素晴らしさを強く感じた見学会でした。