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「若手の会」に「第11回 資源・素材学会東北支部若手の会」 (東北支部平成30年度秋季大会との合同開催)の報告をアップしました。

「第11回 資源・素材学会東北支部若手の会」

(東北支部平成30年度秋季大会との合同開催)

 

会長    鴨志田 直人(岩手大学理工学部)

実行委員長 齊藤 貢(岩手大学理工学部)

実行委員  晴山 渉(岩手大学理工学部)

関本 英弘(岩手大学理工学部)

1.概要

【期日】平成30年度10月21日(日)・22日(月)

【会場】(秋季大会・若手の会合同セッション)

岩手大学理工学部テクノホール(岩手県盛岡市上田4-3-5)

(若手の会セッション)

いこいの村岩手(岩手県八幡平市平笠24-1-4)

【参加者数】62名(合同セッションのみへの参加16名、若手の会セッションへの参加 学生:28名、若手教職員:7名、若手技術者:10名、支部長1名)

 

2.実施内容

1)特別講演

岩手県松尾八幡平地域では,地熱発電の開発が行われており,現在は,平成30年度の営業運転を目指して噴気試験の最中である。そこで,資源・素材分野に関する話題として,地熱エンジニアリング株式会社代表取締役 柳谷茂夫氏に「岩手県における地熱発電の現状と最近の地熱開発動向(2018年版)」と題して講演を頂いた。地熱発電の仕組みと特徴,国内における地熱開発の動向,岩手県における地熱開発の状況,地熱開発の課題の順に説明があり,分野外の学生にも分かりやすい貴重な講演であった。

2)若手技術者講演

特定の分野に偏ることがないよう,地球・資源,プロセス・素材,環境・リサイクルの各分野から5名の若手研究者に話題提供を頂いた。

○石灰石鉱山での若手技術者の仕事

福沢 友彦氏(龍振鉱業株式会社)

○世界最大のISP型溶鉱炉を活用し資源リサイクルと地球環境保全に貢献

俣岡昌嗣郎氏(八戸製錬株式会社)

○小坂製錬(株)の紹介・小坂製錬におけるアンチモン回収

恵茂田大樹氏(小坂製錬株式会社)

○JOGMECのある9年目職員の入構〜現在の業務内容

髙橋 達氏(JOGMEC金属資源技術研究所)

○エコシステム秋田の事業紹介

大里 直己氏(エコシステム秋田株式会社)

本講演を通じて,資源・素材分野の多様性や活躍の場の広さを感じ取るとともに,この分野で活躍されている若手技術者を目指して学生がより一段と成長してくれることを期待する。

 

2)  若手研究紹介ポスターセッション(第一部・第二部)(発表件数:28件)

毎年若手の会でのポスターセッションは,資源・素材に関連する幅広い研究内容や考え方などについて,素朴な疑問とそれに対する説明をやりとりする場として開催している。今年度は秋季大会との会合同開催と言うことで,秋季大会のみの参加者にも門戸を広げ,ポスターセッションを第一部と第二部に分けて実施した。発表件数は28 件である。第一部は主に社会人(教職員・技術者)を対象に,第二部は主に学生を対象にディスカッションが行われた。

ポスターセッションは昼食のケータリングを食べながら(第一部),または,お酒を楽しみながら(第二部)の発表であり,大変活気のあるディスカッションとなった。

参加者全員の投票により,奨励賞として以下の3名が表彰された。

奨励賞

発表者  : 工藤克之(仙台高等専門学校専攻科2年)

発表題目 : プリント回路基板の熱分解時における無機・有機化合物の挙動

 

発表者  : 野澤拓(岩手大学大学院修士1年)

発表題目 : 貝殻等に含有する炭酸カルシウムを利用した廃水中のフッ化物イオンの除去

 

発表者  : 渡邉菜央(秋田大学大学院修士1年)

発表題目 : 新規アミン系抽出剤の合成と白金族金属抽出特性評価

 

3) 現地見学会(参加者:31名)

2日目の現地見学会では,岩手県八幡平市の旧松尾鉱山中和処理施設をJOGMEC松尾管理事務所所長 佐藤直樹氏の案内で見学を行った。この中和処理施設は,東洋最大の硫黄鉱山であった松尾鉱山の閉山後,坑内から流出する強酸性(pH2程度)で鉄分や砒素を多く含む坑廃水を,24時間365日休まずに毎分約18tの中和処理を行い,殿物を分離・堆積し,上澄水(pH4程度)を赤川から北上川本流に放流している。東北地方を代表する清流のひとつである北上川とその流域に住む人々を守り続ける施設である。

見学会への参加者は31名である。はじめに管理棟会議室で,中和施設の概要と多量の鉄を溶存する酸性坑廃水を比較的安価なコストで処理可能な「鉄バクテリア酸化・炭酸カルシウム中和方式」の説明を受けた後,恒久排水路トンネル,貯泥ダム,炭酸カルシウム添加設備,凝集剤添加設備,原水分配槽,酸化槽,バクテリア回収槽,中和槽,固液分離槽,上澄水の放水の順に,中和施設フローの全行程を見学することができ,学生はもとより若手技術者にとっても実りある見学会となった。

(上の写真には特別講演で説明のあった松尾八幡平地熱発電所(仮称)の噴気試験の様子が写っている)