「第12回 資源・素材学会東北支部若手の会」
秋田大学 大学院国際資源学研究科 芳賀一寿
全体集合写真
1.概要
【期日】令和元年度10月20日(日)
【会場】秋田芸術村温泉ゆぽぽ(〒014-1192 秋田県仙北市田沢湖卒田字早稲田430)
【参加者数】34名 (大学教職員:10名、社会人:5名、大学院生:12名、学部生:7名)
30歳以下の参加者数(割合) 24名(70.6%)
30歳以下参加者中の会員数(割合)(年内入会予定も含む) 12名(50%)
2.プログラム
10 月20日(日)
13:00-13:05 開会挨拶(資源・素材学会東北支部 支部長 駒井先生)
(第12回若手の会実行委員長 木崎先生)
13:05-14:35 若手技術・研究者講演(企業)
13:05-13:35 DOWAメタルマイン株式会社 國本海斗 氏
13:35-14:05 小坂製錬株式会社 原田茂一 氏
14:05-14:35 光ガラス株式会社 児玉高遠 氏
奥山徳子 氏
14:35-14:50 休憩
14:50-15:50 若手技術・研究者講演(大学)
14:50-15:20 秋田大学理工学研究科 松本和也 先生
15:20-15:50 秋田大学理工学研究科 山田 学 先生
15:50-16:30 集合写真撮影、ポスター会場設営およびポスター掲示
16:30-18:00 入浴・休憩
18:00-19:00 夕食
19:00-21:00 研究紹介ポスターセッションおよび表彰式
3.実施内容
1) 若手技術・研究者講演(企業)
若手技術・研究者講演では、DOWAメタルマイン株式会社製錬技術研究所、小坂製錬株式会社、光ガラス株式会社の3社から30歳以下の4名の講演者にお越しいただき、会社の概要紹介、最近取り組んでいるご自身の業務内容、学生へのメッセージを中心にご講演いただきました。講演いただいた方々はいずれも30歳以下の若手の方々でしたが、入社年数を感じさせない堂々としたご講演であり、教員からの細かい質問や、学生からの素朴な質問にも丁寧にご回答いただく大変有意義な講演となりました。その他、自己紹介として講演者ご自身の経歴をご紹介いただくともに、現在所属している会社を選択した経緯や就職活動の方法・アドバイス等をいただくなど、学生が資源・素材分野への就職を目指すきっかけとなる貴重な講演をいただきました。
令和元年度資源・素材学会東北支部支部長 東北大学・駒井先生のご挨拶
第12回若手の会会長 秋田大学・木崎先生のご挨拶
DOWAホールディングス株式会社 國本氏のご講演
小坂製錬株式会社 原田氏のご講演
光ガラス株式会社 兒玉氏、奥山氏のご講演
2) 若手技術者・研究者講演(大学)
若手技術・研究者講演として秋田大学で有機化学をベースとした金属回収に関する最先端の研究を実施されている2名の先生からの話題提供を頂きました。1件目は松本和也先生より芳香族アミンを用いた白金族元素選択回収技術についてご講演頂きました。松本先生は、白金族金属回収の選択的分離回収に取り組まれており、ロジウム、パラジウム、白金を含む溶液から各種金属を相互分離するための新規回収剤の合成に成功されています。一方、山田先生からは、溶媒抽出を用いたパラジウム抽出に関する研究についてご講演いただきました。山田先生は、超分子の基本となるお話をいただいた後、芳香族有機化合物を基本としたパラジウムの選択抽出剤を担持させた樹脂を用いた白金族回収技術に関するご講演をいただきました。今回のお二人のご講演には、資源・素材学会ではあまり議論されない有機化学的な考察が多く盛り込まれており、資源・素材分野の多様性や幅広さを与える非常に有用なご講演でした。この分野で活躍されている若手技術者・研究者を目指して学生がより一段と成長してくれることを期待しています。
秋田大学 松本和也先生の講演の様子
秋田大学 山田学先生の講演の様子
3) ポスターセッション(発表件数:15件)
夕食後に行われたポスターセッションは、参加した学生が3グループに分かれて、それぞれのコアタイムに発表する形式で行われました。ポスター会場には、隣のビール工場で作られたばかりの6種類の田沢湖ビールが用意され、地ビールを楽しみながら熱のこもったディスカッションが行われました。参加者全員の投票により、ポスター賞として以下の3名が表彰されました。
金賞:秋田大学 原野日向花 修士1年(指導教員:柴山 敦 教授)
銀賞:東北大学 工藤 克之 修士1年(指導教員:柴田悦郎 教授)
銅賞:東北大学 阿部 光 修士1年(指導教員:駒井 武 教授)
ポスターセッションの様子
受賞者3名と駒井支部長、木崎若手の会会長、筆者