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平成29年度工学教育調査研究連合委員会企画シンポジウム

現在,急激に進む技術革新にともない,産業構造に大きな変化が起こっています。これまでにない価値を有する製品やサービスのイノベーションのため,高度クリエイティブ人材の育成が求められている一方で,大学での工学教育は,従来の細分化された分野による教育のまま,社会の変化に十分に適応しているとはいえず,その変革が喫緊の課題になっています。そこで近年,注目されるのが,アクティブラーニングという,学修者が能動的に学修へ参加することを組み込んだ教授・学習の方法です。学生が主体的に問題を発見しグループ作業を通じて解決を探るアクティブラーニングには,たとえば,デザインワークショップや住民との恊働といった多様な学修プログラムがあげられるでしょう。工学教育でも,専門的な座学の枠を超え,実際につくるものづくりや,地域や産業界と協力しながら課題に取り組む試みが増加しています。能動的な学修に加えて重要なのは,総合的な視野と,分野を超えた恊働です。人の生活を中心とした分野横断型の工学として,「生活工学(Human Centered Engineering)」や「デザイン工学」を立ち上げた教育事例もあります。専門的な工学的知識にとどまることなく,広い領域の知見を総合化し問題解決の方策を創出する試みが注目されています。
近年,学生のみならず,教員もこのような新しい教育プログラムの実践に多くのエネルギーを注いできました。一方で,教員の負担や費用等の問題も指摘されています。ワークショップやPBLの学習評価が困難であるとの指摘もあり,その手法や評価が,広く工学教育に関わる人に理解され情報共有されているとは言いがたい状況です。
そこで本シンポジウムでは,従来の工学教育を変革する新しい教育方法,クリエイティブ人材の育成方法について,議論していきたいと考えます。実践者からの実例報告をもとに,新しい試みの意図や効果を検討します。具体的な事例に則し,工学教育におけるクリエイティブ人材育成の現状を把握し,分野横断型教育の手法,効果,ならびに評価方法について,議論を深めたいと考えます。

テーマ

イノベーションのための工学教育イノベーション
Innovation of Engineering Education to Create Innovation

キーワード

イノベーション,アクティブラーニング,PBL,デザイン,ワークショップ,ものづくり,横断的教育,生活工学,クリエイティブ人材

主 催

日本工学教育協会,工学教育調査研究連合委員会

共 催

資源・素材学会ほか

開催日

2017年11月21日(火)14:00~18:00

会 場

日本建築学会 建築会館ホール(東京都港区芝5丁目26番20号)

プログラム

14:00 挨拶
日本建築学会会長 古谷誠章(早稲田大学)
日本工学教育協会会長 小豆畑茂(日立製作所)

14:20 基調講演「高度クリエイティブ人材の社会的必要性」
鷲田祐一(一橋大学商学研究科 教授)

(休憩10分)

15:30 パネルディスカッション「デザイン思考で工学教育の殻をやぶる」
・大学での具体的教育事例(仮)
齊藤滋規(東京工業大学 環境・社会理工学院 教授)

・新しい「イノベーション+デザインスクール」の設置と運営(仮)
大須賀美恵子(大阪工業大学 ロボティクス&デザイン工学部学部長 教授)

・産業界,企業が求めるデザイン人材(仮)
永井一史(多摩美術大学美術学部統合デザイン学科 教授)

(休憩10分)

討論+質疑

18:00 閉会のあいさつ
中山良一(工学院大学,日本工学教育協会)

【同時開催イベント】
13:00~18:00 特徴的な試みをおこなっている大学の教育事例(パンフレットやポスタなど)をあつめた展示
会場:ホールホワイエ

定 員

200名(先着順)

対 象

・理工系のアクティブラーニングを考えている教員(大学,工業高校)
・効果的な社内教育を考えている企業人事部の方々
・海外や日本での,先端的デザイン教育に興味を持っている学生

参加費:無料

申込締切

11月17日までに次のサイトからお申込ください。
https://www.jsee.or.jp/taikai/kouenkai/

問合せ先

日本工学教育協会
〒108-0014 東京都港区芝5-26-20 建築会館4階(担当 川上)
TEL 03-5442-1021  FAX 03-5442-0241  kawakami@jsee.or.jp