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第71代会長-岡田昌徳

president2016

一般社団法人 資源・素材学会  第71代会長  岡 田 昌 徳
(JX金属株式会社 顧問)


(2016年3月29日 定時社員総会にて)

資源・素材学会の第71代会長に選任されました岡田でございます。就任にあたり、一言ご挨拶申し上げます。

本学会の前身の日本鑛業会は明治18年(1885年)に創設され、以来130年に亘り、我が国の資源・製錬・素材の発展に大きな役割を果たしてまいりました。

ちなみに明治18年と言うのは、伊藤博文が初代内閣総理大臣に就任した年であります。このように伝統のある資源・素材学会の会長を務めさせて頂くのは大変名誉なことであり、また責任の重さを痛感しております。
この度私と共に、副会長にご就任の月橋先生、大和田先生のお二人にご協力を頂きながら、本学会の発展のため、精一杯努めてまいりますので、宜しくご支援のほどお願い申し上げます。

先ずは本日退任された前田前会長と笹木前副会長のご尽力に対し、厚く御礼申し上げます。

前田先生におかれましては、そのビジネス感覚により、本学会を一つの方向にまとめて頂きました。すなわち、「情報交換と議論の場」としての本学会の強化、発展の方向性です。具体的に申しますと、インターネット上で、論文などが誰でも読めるオープンアクセス誌「Journal of MMIJ」や季刊会報誌「資源と資材」を創刊するなど、新しい情報コミュニケーションの場を築いて頂きましたことは、皆さまもご存知の通りであります。

また笹木先生におかれましても、大会や理事会等の場で、御専門の知識を生かし、またお人柄もあって、巧みに議論をリードして頂きました。特に、学会の活動の大きな柱のひとつである講演大会のあり方について、根本に帰っての議論を立ち上げてくださいました。お二人には改めて感謝を申し上げる次第でございます。

さて本年度最大のイベントと申しますと、今年の11月に神戸で開催される“Copper 2016”であります。日本での初めての開催となるこの大会を、資源・素材学会は主催者として何としても成功させねばなりません。共催いただく日本鉱業協会を始めとする関係者の皆さまは、既に準備に追われていることと思いますが、現段階で基調講演12件、一般講演300件と予想以上のエントリーを世界中から頂いております。
実は私は、JX金属の前身の日本鉱業に入社して、40年以上、銅の事業に携わってきた「事務系」出身の人間であります。長年「技術系」の方々を中心に運営されてきた本学会の、初めての「事務系」の会長であります。その私の本学会における会長としての最大のミッションは、この“Copper 2016”を成功に導くことにあると考えており、私が長年身を置いてきた「銅の世界のネットワーク」が、“Copper 2016”に多少でもお役に立てばと思っておる次第でございます。
足元、銅価など金属価格は低迷しており、この業界の民間企業の業績は厳しく、経費削減等のため海外出張も制限され、海外からの参加者は少なくなることも危惧されます。

そこで学会員の皆さま、そして国内大学の先生方はもとより学生諸君におかれましても、是非とも積極的にご参加いただき、本大会の成功にご協力頂ければ幸いであります。

 

最後になりますが、昨年の松山での秋季大会に参加させていただき、全国各地の各支部から集まった先生方、学生諸君そして関連業界の技術者の皆さんが、一つのテーマに関し、フェーストゥフェースで喧々諤々議論され、お互いに切磋琢磨しあいながら、少しでも向上しようとする雰囲気に非常に新鮮な感銘を受けました。

こうした本学会の素晴らしい雰囲気、熱意をさらに発展させるべく微力ではございますが努力いたしますので、改めて皆さまの一層のご指導ご鞭撻をお願いし、私の挨拶とさせていただきます。